はじめて駆け引きを使う人が知っておきたい三つのルール
駆け引きとは?
そもそも駆け引きとは、最終的な自分の要求を大きく譲歩させる、もしくは相手の要求の最小化を抑制させるのを目的として使われるものです。
部分的譲歩、条件付提案、威嚇、誘導と言った政治外交も一つの駆け引きと言えます。また、まったく別問題の利害を用いた取引や代償行為も駆け引きの分類に入ります。
わたし達がなじみがあるところで言えば、野球の年俸交渉も駆け引きの分類に入ります。メジャーリーグでは選手が少しでも自分の年俸を上げるためにネゴシエーターを雇うことが多いと言えます。
ネゴシエーターが球団側と駆け引きによる合意を目指せば、合意の形成は比較的容易に進められます。しかしながらそれがうまくいかず、度々ニュースで取り上げられることも少なくありません。
駆け引きをモチーフにしている物語
駆け引きをモチーフとして用いられるものと言えば、心理戦や知能戦モノが多いです。逆転無頼カイジやDEATH NOTEのようなアニメや、将棋やオセロといった対戦ゲーム全般がそうだと言えます。
駆け引きに共通しているものは、一対一、もしくは多人数同士の頭脳勝負、自分の策を立てつつ、相手の読みを読むかという、ストラテジーが必要となります。
駆け引きのゲーム、ポーカー
駆け引きのゲームと言えば、ポーカー。ポーカーは手元のカードで勝ち負けを決まるものですが、いかに相手をフォルド(降りる)をさせるかが鍵となるゲームとも言えます。
手元のカードがワンペアしか揃っていないときに相手に勝つにはわざとチップを多く賭けたり、カードを見て笑ったりして、相手を降りさせます。逆に、チップを少なく賭けて、その回はわざと負けて、相手をいい気にさせて、次の回で勝負をかけたりすることもあります。
色々な手を使い、最終的に相手よりも多くのチップを獲得するかの勝負となります。いわゆる、だましあいで勝つのが駆け引きの醍醐味だと言え、人間の本質が出てくるものでもあります。
駆け引きに勝つには自分から勝負を仕掛けること。
駆け引きに大事なのは三つ。
相手の考えを先読みすること
自分の考えを読まれないこと
そして、自分なりのルールを作っておき、先に勝負を仕掛けること
です。
相手の考えを先読みすることや、自分の考えを読まれないことについては大体のヒトが知っているものかと思います。恋人の友達から恋人の考えを知ってデート先を考えたり、ポーカーフェイスを使って自分の考えを読まれないようにしたりしてるはずです。
ところが、自分から勝負を仕掛けることの大切さについて、多くのヒトが気づいていないと思われます。これが一番の肝心なことですが、みなさん知りません。
……なぜ、自分から勝負を仕掛けたら駆け引きに勝てるのか? それは、あらかじめ自分でルールや勝負を決めることができるからです。
勝負を仕掛けることの利点
例えば、十三個の石を用意して最後の一個を取った方が負けというゲームがあるとします。ルールとして、この石は最大三つまでしか取れません。
勝負をしかけてきた相手が後攻で、勝負をしかられた自分が先攻でゲームを始めます。すると、どうやっても相手に勝つことができません。
みなさんもご存知のように、このゲームは先攻後攻あわせて合計四個となるように取っていけば、必ず最後に後攻が勝つこととなります。実のところ、このゲーム自体がイカサマだということです。
ここで大切なことは、自分が有利になるようなルールを作っておき、相手にそのゲームを参加させるかがポイントになります。
相手はそのゲームが面白そうだと思わせて、何かを賭けさせる。最初は勝っていても段々と負けが続くとおかしいと気づくが、このゲームのトリックには気づかず、ゲーム続行。負け続けるあまりに勝ちたいという気持ちが大きすぎて、このゲーム自体のイカサマを見抜けない。最終的には賭ける物がなくなり、破滅する、わけです。ギャンブルに陥る典型的なパターンとも言えます。
駆け引きもそうです。自分に有利になるような状況を作っておき、相手にその条件をのませるしかないようにします。ハニートラップ、美人局、誘導尋問、群集心理などなど、相手にハイと言わせるような状況を作り出せば、駆け引きで勝てる方法だと言えます。
逆にこういう状況に持ち込まれないように、相手の考えを読むことが大事なことだと言えます。いつ勝負を仕掛けられているのかわかりませんので、気をつけてください。
詰まるところ、人生の駆け引きに負けるヒトは、それが相手から仕掛けられた勝負であるかないか気づくことだといえます。少しでも相手が有利だと思える条件にはのまないことと、フォルドする勇気が必要となります。
もしある勝負に挑む場合は、ルールをよく把握することと、自分にも有利になるように揺さぶること、時間に余裕を持つことなど、勝負をするかしないかの駆け引きをすることが大事なことです。……不利なことには間違いありませんが、しないといけないときがあります。それを割り切る覚悟を持ち、少しでも自分に有利になるように、駆け引きになれておきましょう。
(そう考えると、ビジネスそのものは相手が前もって用意された勝負そのものだと言えますね。契約書はよく目を通しておくのが吉です)
駆け引きのまとめ
勝負を挑む前に、あらかじめ自分なりのルールを作っておき、相手がそのルールを挑まざるおえない状況を作っておく。
自分の考えが相手に読まれず、そのルールで勝負を仕掛ける。
勝負を仕掛けたら、相手の考えを先読みしつつ、自分の表情をけして出さない。
そして最後まで自分のルールの矛盾点に気づかれず、勝負を終わらせる。
これが駆け引きの極意だと言えます。
駆け引きについてだいぶ話してきましたが、はっきりいって、言うはやすし、です。ルール作りや勝負ができても勇気や度胸がないとなかなかできません。それなりの胆力や鈍感力が必要となるわけで、演技力や洞察力も必須となります。
結果的に、相手を騙すわけですから、嘘をついても構わないという気持ちと、それなりの人付き合いを経験しておかないといけません。一時的とはいえ、相手とコミュニケーションをとるのですから、仲良くしないと勝負してもらえません。(人付き合いがなくても騙せる方法もありますけどね)
駆け引きには色々と方法があるそうなので、後日、調べてみます。このブログはネタバレを信条としていますので書くつもりです。
また、恋愛メールの駆け引きについては既に書いていますので、恋愛に興味がある方はそちらをみてください。