学校裏サイトをぶっこわすためのタクティクス
学校裏サイトをぶっこわすための方法について、色々と考えてみました。その前に、学校裏サイトのメカニズムについて考えてみましょう。
(分析)あなたが学校裏サイトの管理人だとしたら?
仮に自分が学校裏サイトを作るとして、何を目的としてやっていくのか、考えました*1。
管理人の目的
- いじめ目的
- 画像・動画収集
- お金・ポイントを稼ぐ
- 友達のことをよく知りたい
- 学校やクラスの憩いの場にしたい
1.いじめ
まずは学校裏サイト(学校裏サイトではなく、●●クラスサイトとネーミングをつける)ができたとチェーンメールに送りつけ、クラスメイトを集めます。
学校裏サイトが盛り上がってきたところで、爆弾投下。○○むかつくよねっという実名を出して、盛り上げてみます。匿名という利点を活かして、一人一人違う名前で悪口を書き込みます。(でも、それは一人だけでも、次第に参加者が増える)
段々と盛り上がったところで、一時的にサイトを閉鎖、もしくはスレッドを削除します。(このとき関係ないスレッドまで削除すると効果的です)
サイトが閉鎖されたことにより、○○がやったと疑心暗鬼になり、いじめが大きくなります。後は傍観するだけ、周囲の人間が勝手にいじめてくれます。(※ あくまで脳内理論です。でもありえるから怖いところです)
2.画像・動画収集
面白い画像や動画を収集するために、投稿サイトを立ち上げます。ここまではいいんですが、誰かがワイセツな画像を送ることで段々とワイセツな画像ばかり送られてきて、次第にワイセツ物投稿サイトへとなってきます。
そういえば、こんな事件がありました。J-CASTの女子中高生はなぜためらいもなく 自分のわいせつ画像を投稿するのかというニュース記事です。
2007年1月下旬に携帯サイト運営者を児童買春・ポルノ禁止法違反ほう助の疑いで逮捕していた。さらに、自身のわいせつ画像を投稿していた14歳〜23歳の男女6名も書類送検した。
「高校02年生(ハート)」「絡んで(ハート)」「遥だよ☆+18でス(絵文字)ポチしちャッてください」 などのコメントとともに、女性の上半身裸の画像が投稿されている。
兵庫県警生活安全企画課は「興味本位でやっていたみたいです。このサイトには画像のランク付けがあって、コメントがもらえるシステムになっていた。それが面白かったみたいですよ」と答えた。
これから考えて、はてなスターみたいなクリックして褒めてあげるポイントみたいなものを用意したら、どんどんとエッチな画像が投稿されると考えられます。(半分冗談ですが、半分ありえる話です)
3.お金・ポイントを稼ぐ
アフィリエイターは原則として18才以下の方はできません。アフィリエイトサイトとして有名なトラフィックゲートでも未成年者が運営するサイトはお断りしますと、記されています。
しかし、年齢を偽り、アフィリエイトで金稼いでいたり、おこづかい・ゲームサイトの友達紹介でポイントをもらう目的でやる人もいます。モバゲータウンならモバG、ポイントポンならポンといった仮想貨幣でポイントをもらいます。大体、一ヶ月で、100〜300は固いと思われます。(もっとすごいのだと、一万円は行くらしいです)
もっとも、たちが悪いのは学校と関係ない第三者のアフィリエイターで、アダルトアフィリエイトに登録して、その広告バナーを自分のサイトに貼ることです。アダルトバナー広告があれば、学校裏サイトというイメージが定着します。アフィリエイターはそれに気づかず、お金を稼ぎたい一心で貼ります。逆宣伝効果になります。
4.5.友達のことをよく知りたい・クラスの憩いの場にしたい
元々、学校裏サイトは普通のクラスメイトサイトから派生したサイトです。友達とコミュニケーションをとりたい、クラスの憩いの場として情報を交換する場所として使われています。
しかし、ある心のないクラスメイトによって、サイトは荒らされて、管理人はひどく傷つきそのサイトを放り出してしまうケースも少なくありません。管理人がいなくなったことにより、サイト利用者が好き勝手にやって、最終的に学校裏サイトに変貌してしまったというケースは少なくありません。(だからこそ、検索に引っかからない、中身を見ないとわからないというのは、これが一因としてあります)
例えは悪いですけど、悪性ウィルスに感染して、悪性サイトになってしまうわけです。(ユニークユーザーがサイトの先導権を持っていますので、しかたがないと言えば、しかたありません)
(戦術)仮にあなたが教師だとし、学校裏サイトを閉鎖するのなら?
一番の方法は学校裏サイトの管理人を見つけることです。あなたが学校裏サイトの管理人だとしたら? というのを先に見せたのは、管理人のパターンを見せてから、この問題に取り組もうとしたわけです。
管理人の目的がわかれば、犯人像もおのずとわかります。まず、犯人像を見分けることから始めましょう。
犯人像
1 学校関係者(先輩、後輩、先生がやっている可能性がある)
2 学校関係者、もしくは学校と関係ない第三者
3 学校関係者、もしくは学校と関係ない第三者
4 クラスメイト(先輩、後輩はやるわけがなく、先生がいい学校を作りたいのにつぶす訳がない)
5 クラスメイト(上と同様)
見分け方は画像投稿がメインのなら2、広告バナーが多いのなら3です。この二つは携帯会社やプロバイダに頼んで閉鎖してもらうのが一番です。(携帯会社はやらないところが多いので、サイバー警察に頼むのがいいかもしれません)
次に中傷的、ワイセツまがいな言葉をつかってくるのなら1、段々と言葉づかいがあらくなってきたら4と5です。
この場合、学校の問題として先生や教頭に告白するのがいいと思います。ただし、イジメ画像が貼り付けられている問題があるので、学校中に知れ渡るのは問題です。
しかも、1の場合、管理人が学校関係者なので、特定はかなり難しいです。携帯会社などに通報して潰してもいいですが、すぐに復活します。(学校裏サイトを潰す意味で、個人的な方法としては、一度潰して、それから学校裏サイトをいっぱい立ち上げるダミー戦術をオススメします。管理人が自分であれば、潰すのも簡単ですから)
管理人を見つけたら1の場合、厳しい罰を、4と5の場合、注意ぐらいが妥当だと思います。1は確信犯ですし、4と5は管理人できずにそのまま放置しました。4と5にはそれなりの罰を与えましょう。
また、これはブロガーにも言えたことで、いつの間にか自分のブログがおしゃべりブログにされていることもあります。管理人に責任が及びますので、一時閉鎖かコメントをさせないなどの処置を取ることをオススメします。
(事後)アフターケアを大切に
いじめ問題の一番大きなのは傷ついた子供の心です。1の場合はネットに書き込まれたのが被害者で、4と5の場合は管理人もまた被害者といえます。しかも、加害者は罪の意識が低くく、大人のまたネットについての意識が低いのも問題です。
ネットは虚構じゃない、現実だ。ネットで起きたことはリアルにも起こる。親にネットリテラシー教育を教えていくことが必要だと考えます。
ネット犯罪から子どもを守る―被害者にも加害者にもしないために親がすべきこと という本がありますので、一度ネットから離れて、本からネットを知るのも大切かと思います。(本にはネットから離れて情報を知るといった客観視がある。要は頭を冷やして考えろということです)
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昨日、ガイアの夜明けでやっていました。ネットの闇 〜有害サイトから家族を守れ〜(学校裏サイト風説#2.5号外) - 適宜覚書はてな異本さんがまとめてくれていますので、放映したプログラムの中身やデータについて詳しく書いていますのでぜひ見てください。
ここまで言っていてなんですが、学校裏サイトの存在を知らなきゃ無意味。
学校裏サイトを知るには子供が親に相談しないと始まりません。けんじろう と コラボろう! > 学校裏サイトで娘が実名で攻撃され、父としてメールを送ってみた。でも、親が知ったからこそ、色んな方法が模索し、撃退できました。
子供同士が無意識に作り出したコミュニティを知るにはまず子供の告白、勇気が必要となります。
これが一番大きな壁かと思います。……子供の言葉を引き出せる環境か親がほしいものです。
*1:ここに書かれていることは絶対にやらせないでください。