ペルソナ4についてちょっと語ってみようか

 注意!! このブログを読むときは、ブクマして、あとで読む、のタグを入れてください!! かなり長いです。

みんな準備はいいか?

 7月10日木曜日にあるゲームソフトが発売される。――ペルソナ4だ。

ペルソナ4ペルソナ4

アトラス 2008-07-10

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 ペルソナ4についてはアニメやゲーム関連のCMやニコニコ動画で見かけた方も多いと思われる。アトラス公式ホームページにちょくちょくアクセスしている方もいると思うし、偶然、このブログを見かけた方はペルソナ4で検索して、ペルソナ4についてネット界隈でどのような反応を見せているのか? 気になっているはずだ。
 残念ながら私はペルソナ4についての予備知識はあまりない。メガネぐらいしか頭の中に入っていない。いや、今までのペルソナシリーズはすべて頭の真っ白の状態からプレイしてきた。
 個人的な意見、RPG系統のゲームは説明書を読む程度の操作性と戦闘のルールぐらい知っておくだけで、その他の世界観などはゲーム中から取り込むべきものだと考えている。雑誌とかでよく世界観について語っているものがあるが、それはあまり好きではないのだ。
 昔、予備知識を入れてプレイして裏切られたソフトがある。雑誌を読み漁り、自分なりのゲームシナリオと主人公やゲームに出てくるキャラクターに感情を入れていた。しかし、実際にプレイすると、自分の思い通りにならないシナリオと、複雑すぎるゲームシステムに、稚拙な子供心が著しく反応し、そのソフトを売った経験がある。
 しかし、このペルソナシリーズは別だ。一本一本違うゲームソフトであり、独立している。それはテーマとしているゲームシナリオがユニークであり、肝となるゲームシステムもすべてが違っていたからだ。

ペルソナのゲームシステム

 私は女神異聞録ペルソナからのプレイしてきた懐古のプレイヤーであり、シリーズ全てを購入したペルソナ厨だ。ペルソナのゲームシステムにおいて、色々とあるが、その中でも一番魅力的かつ基礎を築いてきたのは、ペルソナそのものであろう。
 ペルソナについて語られる「ペルソナ」とは、作品ごとに色々と違うが、共通して用いられている解釈は「もうひとつの人格」であるというところだ。
 
 『もうひとつの人格』を降魔させることでプレイヤーの武器となり、プレイヤーの防具となる。アギ(火の魔法)、ブフ(氷の魔法)といったペルソナが持つ魔法を自分の力として使用できるわけだ。
 しかも、ペルソナの能力が高ければ、自然とパーティー全体が強くなる*1上に、ペルソナを削除(3では受胎)すれば、普通手に入ることができないアイテムが手にはいるのだ。
 しかしながら、この「もうひとつの人格」はリアルとおなじよぷに全て良い面しか見せるわけではない。ペルソナには使えるストロングポイントと、使えないウィークポイントの両方が存在する。
 特に、このウィークポイントは戦闘時、大きく左右される。プレイヤーはこのウィークポイントの穴埋めをするために、色々なことをしなければならない。また、それはペルソナだけでなく、敵である悪魔(3ではシャドウ)にも存在している。特にこのペルソナ3では、ウィークポイントを攻める戦術が勝利の鍵を握る。ペルソナのゲームシステムはこのウィークポイントを攻めつつ、敵からそれを攻められないようにするのが大事といえるわけだ。
 
 まとめると、ペルソナにおいてゲームシステムの肝はペルソナの育て方と戦術にある。 
 ゲームシステムはシリーズごとに違うため、ペルソナの育て方も戦術もまた違っている。まず、ゲームシステムについて説明していこう。
 

女神異聞録ペルソナにおいてのゲームシステム

 
 ◇ ペルソナ
 
 女神異聞録ペルソナから始まるペルソナシリーズにおけるペルソナとは戦闘時にRPGでいうところの召還魔法のようなもの。ペルソナを使うことでSPを消費する。
 ペルソナにはランクがあり、ランクがあれば、パラメーターもあがり、同時に魔法を覚える。ランク8まであり、この状態で削除すれば、ペルソナを失う代わりにアイテムをもらえる。
 ペルソナにはキャラクターごとに相性があり、相性が悪く発動できないキャラクターも入れば、潜在能力と呼ばれる能力を発動できるキャラクターもいる。
 
 ◇ パーティー
 
 パーティーは最大五人で、強制的に仲間になるキャラクターは三、四人にいるので、実質、主人公が選べるキャラクターは一人か二人しかいない。しかも、キャラクターごとに交渉術や武器やペルソナの相性が違うので、キャラクター選択こそがペルソナの難易度を決めると言ってもいいだろう。
 
 ◇ 戦闘
 
 最大五人までの女神異聞録ペルソナの戦闘はペルソナシリーズに比べて、少々難しく設定されている。
 プレイヤーは降魔中のペルソナのウィークポイントを気にしないといけない。ムドやハマのようなHP減少系魔法(女神異聞録では即死ではない)よりも、弱点属性の魔法を来られると痛い。敵ごとに属性を変える気配りがこのゲームの勝利を呼ぶのだ。(けっこうめんどくさい)
 なお、ペルソナシリーズは逃げるというコマンドは役に立たない。逃げるを選ぶくらいなら交渉するか戦闘した方がよい。
 
 ◇ レベルアップ
 
 主人公はレベルアップすると能力を振り分けることができる。(他のキャラクターは自動的に振り分ける)個人的には速さと運をオススメする。とかくこのゲームは先手取られると痛いので、イニシアティブを取るためにも先に振り分ける能力だ。
 
 ◇ スペルカード!
 
 ペルソナを作成するには敵である悪魔が持つスペルカードが必要となる。このスペルカード(悪魔自身のカード)を手に入れるには悪魔と交渉しなければならず、相手よりも上のレベルでないと入手できない。
 
 ◇ 交渉
 
 交渉するにはパーティー内にいるキャラクターが持つ四つの交渉術で会話する。悪魔には「INTEREST」(興味)、「JOY」(喜び)、「ANGER」(怒り)、「FEAR」(恐怖)、の4種類の感情が用意されており、興味の感情を最大まで上げることが出来ればスペルカードを貰うことができる。怒りを最大にしてしまうと奇襲を喰らい、恐怖の感情を上げると逃げられてしまうので注意が必要となる。
*2
 なお、スペルカードを手に入れると、交渉時、このカードを持つ敵と戦闘回避できる。雑魚敵で全滅になりがちのこのゲームにおいて、スペルカードは大きな役割を持つ。
 
 ◇ ベルベットルーム
 
 スペルカードを手に入れるとプレイヤーはベルベットルームに呼ばれるところに行くこととなる。ベルベットルームは商店街、学校の中、会社の中など、プレイヤーがペルソナ交換したいな、というところに出没する。まさに、手に届くところにあるなんでも屋さんだ。
 ベルベットルームの青いドアを開くとにそこにはベルベットルームの住民、紳士的なスーツを着た鼻の長い初老、イゴール(BY目玉の親父、ヴォイス)がプレイヤー達を迎え入れる。*3
 プレイヤーはスペルカードを2枚提出すると、ペルソナ作成(合体)が始まる。
 イゴールはイビルホンと呼ばれる電話でスペルカードから悪魔を召還する。悪魔が二体召還されると上からカーテンが落ちてくる。そのカーテンに入るとカーテンが光りだし、画面上はゆれだす。カーテンの中では悪魔がミキサーのようにミックスされることであろう。カーテンが上がると、もわっと大きなカードが出現し、合体は終わり、ペルソナ(ペルソナはカードとなっている)を手に入れる。
 手に入るペルソナの種類はスペルカードの組み合わせによって決まるわけだ。
 
 なお、この合体には難癖があり、プレイヤーはこのスペルカードの組み合わせによって翻弄され、中毒になっている。女神異聞録ペルソナに嵌る大半のプレイヤーはこの合体システムの影響である。
 
 〇 大属性相性合体、スペルカードにある大アルカナ(属性)の相性だ。これは白(非干渉相性)赤(反対属性相性)青(同属性相性)で分類される。青ならば、合体結果のペルソナ基本能力値中、最も高いものに+5、魔攻に+20され、赤ならば合体事故(全体1/4)が起こりやすい。
 〇 大種族相性合体、スペルカードにある悪魔の種族同士の相性だ。これは矢印で分類されており、スペルカードにある悪魔の魔法を継承する道しるべとなり、ペルソナの能力値にも影響を与える。
 〇 アイテム、アイテムを入れることでペルソナの能力値が上がったり、スペルカードからでは覚えない魔法もアイテム(魔法石や石版)によって覚えることができる。個人的には銃の弾をオススメする。このゲームにおいて魔法防御の能力値を上げたら、たいていのことはクリアできる。
 〇 封神具、封神具と呼ばれるアイテムを入れることで、合体時のペルソナが変わる。たいていはアルカナごとに変わるが、特殊な組み合わせによって合体にしなければ、登場しないペルソナもいる。
 〇 合体事故、イゴールが「イレギュラー」と呼んで、合体事故という事実を隠蔽する。ほとんどの場合はパラメーターダウンや違うペルソナが出てくる。なお、合体事故によって現れないペルソナ(FOOL)もいるため、恣意的に合体事故を起こすプレイヤーも少なくない。
 〇 潜在能力、スペルカード入手時の月経によって、憑依時になんらかの能力を発動する。有名なところでは潜在復活だろう。所有者のHPが0になると、1/4の確率で身代わりとなって全回復する。潜在復活後、そのペルソナのランクは1に、魔法は初期段階に戻るが、上がったパラメーターは落ちない。そのため、パラメーターオール99、魔攻・魔防999のペルソナを作ることができる。
 
 合体システムの複雑なプログラムによって中毒になるプレイヤーがいる理由が分かったはずだ。PS黎明期(1996年9月20日)でこれだけのプログラムを組み込むのはかなり大変だっただろう。
 
 ◇ フォーメーション
 
 女神異聞録ペルソナにおいてもっともいらないと言われるフォーメーション、このフォーメーションでいらつくプレイヤーは多い。
 プレイヤーの通常攻撃には武器と銃器があり、キャラクターごとに武器と銃器は違い、攻撃できるエリアと攻撃できないエリアが存在する。プレイヤーはキャラクターの武器のことを考えて、並ばせないといけない。
 フォーメーションによって、敵の範囲攻撃が全体攻撃へと変わる。プレイヤーは武器を取るか、敵の攻撃から逃げる戦術を取る必要がある。
 しかしながら、いちいち、フォーメーションを並べるのはめんどくさいので、そのままにするのが通例である。次回作からフォーメーションをやめたのはそのせいだろう。
 
 ◇ ダンジョン
 
 主人公目線で進んでいく3Dのダンジョン探索、女神異聞録ペルソナにおいて迷宮に入ってからの雑魚との戦闘が、最大の山場と言えるだろう。
 たいていは迷宮にいるボスとの戦闘が目的であるが、このゲームでは迷宮に徘徊している敵をどうやって駆除して、ボスのいる部屋へと行くのかがゲームの目的となる。このゲームにはエマトマ(ドラクエのいうところのトヘロス、雑魚敵との戦闘を回避)がないので、数十歩歩いたら確実に戦闘が起こると言っても過言ではない。
 迷宮に徘徊している敵をどうやって戦闘を回避するか? たいていの場合、印籠よろしくスペルカードを見せて退却させるが、12枚しか持つことが出来ず、また低レベル攻略時のときは持つことができない。そのため、敵と交渉し、「INTEREST」(興味)をマックスにするか、「JOY」(喜び)、「ANGER」(怒り)の二つをマックスにしなければ戦闘は回避できない。
 しかし、交渉をミスると、一気に敵からの攻撃が来る。それでいきなり全滅になることもザラではない。
 また、バックアタック、敵から先手を取られて、全滅されるのもよくあることだ。クチサケの五体からのマハムドで死んだのも懐かしいものだ。
 そのため、最初から全力に戦闘して、敵を倒すのが普通の攻略法だ。幸いアイテムは99個まで持てるので、回復アイテムに困ることはない。ただし、一瞬の隙で死ぬので、回復アイテムの意味を持たないのが、このゲームの恐ろしいところである。
 
 なお、このゲームにおいてセーブはアガスティアの木と呼ばれるところでしかセーブできない。ドラクエでいうところの町の中にある教会でのセーブでしかできないのだ。
 全滅するとセーブしたところから始まるわけで、また一からやりなおさないといけない。しかも、一回の迷宮探索につき、二、三時間はかかるので、リアルな話、何回も全滅できないわけだ。(たまにゲーム本体が止まって、自分自身もフリーズした方もいるだろう)
 雑魚敵との戦闘でロードも入れて1分はかかるので、リプレイオートする方も多いだろう。しかし、うっかり通常攻撃がきかない、または魔法がきかない敵に対してオートをしてしまい、全滅したプレイヤーも多いはずだ。ロードこそが最大の心理トラップといえる。
 いちいち気を張ってプレイしないとゴールへとたどり着かない。この作業感のないところも女神異聞録ペルソナの魅力である。
 
 ◇ 総評
 
 女神異聞録ペルソナは迷宮攻略型RPGと考えれば、かなりの良作だ。同ブランドの世界樹に通じるものがある。ロードの読み込み時間を考えなければ、かなり面白い。いきなりやられてまた最初からになるあの喪失感こそがゲームならではの醍醐味だ。
 しかし、出て欲しくない弱い敵も平然と出るので、やはりトヘロスのような雑魚敵出現禁止魔法が欲しいところだ。セーブも中断ぐらいは欲しい。
 攻略法としては雑魚敵との戦闘の回避が目的となる。ボス戦もシビアではあるが、雑魚敵に比べるといささか歯ごたえが足りない。また、ロードによる心理トラップが大きいので、それに引っかからないのが精神が必要となる。
 
 ちなみに、女神異聞録ペルソナのキャッチコピーは、本物は、RPGの世界を変える、とあったが、このゲームはこれまでのRPGの世界を変えてくれた。ディスガイアのようなやりこみ系のゲームはこれから来ていると私は考えている。魔界戦記ディスガイアにある転生システムも、ペルソナの潜在復活から来ている気がする。

 

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stars存在と認識の関係について深く考えさせられます
starsペルソナの原点であり、最高傑作
stars自分学園RPGの原点
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ペルソナ2罪・罰のゲームシステム

 
 ペルソナ2 罪ペルソナ2 罰は同じゲームシステムなので、ペルソナ2としておく。
 ペルソナシリーズの中では難易度は低め(ただし一部の敵は強い)。ライトユーザーや時間がない方はこちらから入るといい。ただし、ペルソナ3の人気により、ソフトは少ないので手に入れるのは難しい。おそらくペルソナ4の人気によって、更に手にはいりにくくなるので、買うなら今のうちに。

 

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 ◇ 女神異聞録ペルソナとの違い
 
 女神異聞録ペルソナと大きな違いはないが、所々戦闘システムが一新されている。細かいところは切り捨てられて、全体的にスマートになった。
 
 ◇ 噂システム
 
 ペルソナ2の舞台となる珠鐘レ市内では、街に流れている噂が現実化してしまう現象が起きている。この噂システムが物語のキーとなる。
 噂屋や街の人々、果ては魔物から入手した様々な噂を、葛葉探偵事務所に依頼して街に流してもらう。それによって、普通の洋服店やラーメン屋などで武器や防具などを購入できるようになる。
 更には悪魔たちにも手伝ってもらい、噂を広めることによって、武器や魔法の強化なども行えるようになっている。また噂によって出現した隠し悪魔と戦えたり、噂魔法といわれる噂によって強さを左右できる魔法も存在する。
 
 ◇ ダンジョン

 3D画面からクォータービューに変更されており、マップが全体的に見やすくなった。セーブもいつでもできるので、女神異聞録ペルソナにあった不満点が改良されている。
 なお、罰ではマップを埋めることで、貴重なアイテムをもらえる。

 ◇ 戦闘システム(合体魔法)
 
 フォーメーションの廃止、合体魔法の追加。
 合体魔法はある特定魔法と特技の組み合わせによって発動する魔法。ペルソナが所有魔法よりも強力であり、普通にペルソナを発動させるよりも合体魔法を使った方がの方が得だといえる。
 合体魔法を使用し、戦闘を終了させるとペルソナに変異と呼ばれる現象が起こる。変異によってペルソナはパラメーターやランクがアップしたり、隠し魔法を覚えたり、ペルソナが突然変異(変わる)する。そのため、合体魔法をよく使う方が多い。
  
 ◇ 交渉システム
 
 交渉術がキャラクター単独だけではなく、複数(二人、三人)による掛け合いによる交渉ができる。
 また交渉は女神異聞録ペルソナよりも多彩となっており、様々な悪魔との交渉を楽しむことができる。
 女神異聞録ペルソナと同じように四つの感情で分けられている。ゲージではなくなり、三つ同じ色になることが条件となった。
 喜び(緑)が最大になれば、その悪魔と契約でき、色々と恩恵をもらえる。興味(黄色)が最大になれば、交渉相手の種族(アルカナ)のタロットカードがもらえる。契約した悪魔と交渉し、興味をもたらすことができれば、フリータロットがもらえる。(タロットカードの3/4枚)
 なお、この交渉でしか手に入られないアルカナがあるが、ほとんどの方はそれに気づかないままクリアしたはずだ。
 
 ◇ 召還システム
 
 スペルカードによる合体ではなく、悪魔が所有するタロットカードによって、ベルベットルームでペルソナが召還される。空中で泳ぐタロットカードからペルソナが生成されるシーンは圧巻なので一度見ておくといい。
 また、契約した悪魔からもらったフリータロットをベルベットルームにいる悪魔絵師に頼むと、注文したアルカナのカードを描いてくれる。(999枚でもタダ描いてくれるのでなんか申し訳がない)
 
 前作ではアイテムを入れることで魔法やステータスを上げていたが、それもカードに変更された。(罰では時間城にいけばカードをダビングできる)マテリアルカード(前作の「封神具」にあたる)を所持していないと作成できないペルソナがある。
 
 ◇ コンバート
 
 ペルソナ2 罪のクリアデータが罰にも転用でき、イベントの追加等さまざまな変化が起きる。特に、主人公の強化とアリスを倒すことをオススメする。
 罰には引き継ぎがあり、今まで稼いできたタロットカードなどを転用できる。そして、あることをするとエクストラステージへと行くことができる。
 
 ◇ 隠し要素
 
 女神異聞録ペルソナでペルソナの育成に力を注いでいた方はペルソナ2では隠し要素を見つけることに喜びを見出したはずだ。
 例えば、ラーメン屋や寿司にある食事によってパラメーターが若干変わる。しかしどんな効用があるのかは食べてみるまでわからない。なので、やりこみ派はこれを埋めていたはずだ。
 自力で隠し要素を見つけていく感覚に、ペルソナ2に仕掛けられた全貌を剥がしていく、まさに仮面外しに楽しみを覚えていたはずだ。ライトユーザー向けとは言われているが、ヘビーユーザーにも楽しめられるのは、この隠し要素にあるのだ。
 
 ◇ 総評
 
 戦闘はシビアではなくなったが、それでも全滅することがあるので、なかなか手ごたえがある。
 とはいえ、使える合体魔法をさえ手に入れれば、雑魚との戦いはだいぶ楽となる。雑魚との戦いはペルソナを変異させるための育成場となってしまうので、少し残念なところがある。
 
 ペルソナ2は個性がある。街の中にいるサブキャラクターや交渉する悪魔や召還時アイサツするペルソナにもみな個性がある。この独特な個性があるのもペルソナの魅力であり、ペルソナ2はそれを余すところなく出していった良作である。個性豊かなRPGをしたい方はこれをプレイするといい。
 
 ペルソナ2 罪と罰に分けられているため、罪でマイナスだった点が罰では改善されている。戦闘アニメのON/OFF、グラフィックの改良など色々とブラッシュアップされている。罪をやった人がある人は罰もやった方がよいだろう。
 
 ペルソナにはシリーズごとに違ったやりこみ要素があり、ペルソナ2ではそれを探すというのに重点に置かれた。ただクリアするだけのRPGに飽きたならば、様々な隠し要素があるペルソナ2をプレイすることをオススメする。なお、隠し要素は自分の手ではがした方がいいだろう。
 
 

ペルソナ2 罰 通常版
ペルソナ2 罰 通常版
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starsフリータロット集めに奔走しました…。
starsやりきれない思いが苦しい
stars続編ではなく後編
starsとても面白い!
stars異聞録プレイヤーのためにあると言っても過言ではない。

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 ◇ バグ
 
 罪にしかできない裏技だが、アイテムを持ち替えることでアイテムを無限増殖させるバグがある。これによってゲームバランスが著しく崩れ、ゲーム難易度が下がるので注意。(ペルソナ2 罪の初回ROMしかできないとの噂なので、中古を探すといいかもしれない)
 ちなみに管理人はこのウラワザを自力で見つけて、限定アイテムを無限増殖させ、スルスルとクリアした。RPGは一つでも穴があれば、面白さは激減することを学ばせていただいた。
 

ペルソナ3とfesのゲームシステム

 
 ペルソナ2から6年ぶりとなるペルソナ3原画家、ゲームシステム、シナリオライターの変更など、従来のペルソナシリーズから一新した。
 
 

ペルソナ3ペルソナ3

アトラス 2006-07-13

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 敵が悪魔からシャドウと呼ばれるものと戦うようになったり、複数にペルソナを所持できるのは主人公のみになったり、合体魔法がミックスレイド(特定ペルソナ2体による魔法攻撃)と色々と変わっている。
 シナリオを重点に置いたことでゲームシステムがブラッシュアップしたといえよう。従来のペルソナのやりこみ要素がなくなった代わりに、濃厚なシナリオとグラフィック、音楽がゲームの枠を広げている。ペルソナの目的である、ライトユーザー層の獲得を意識した結果だといえる。
 個人的にはカジノがなくなったのが痛い。
 なお、ペルソナ3にはアペンドディスクとしてペルソナ3フェス(アペンド版)が発売されている。もしペルソナ3をプレイする方はこちらのペルソナ3フェス(通常版:単独起動版)を購入した方がいいだろう。中古屋でも入りにくく、廉価版も期待できないので新品を買うことをオススメする。
 
 
ペルソナ3フェス(通常版:単独起動版)ペルソナ3フェス(通常版:単独起動版)

アトラス 2007-04-19

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 ◇ コミュシステム
 
 今作は悪魔と戦わないため、交渉システムはなくなった。しかしそれとは打って変わるコミュと呼ばれるシステムができた。
 学校や街の人々と仲良くなると、絆が結ばれ、コミュがあがる。この絆を結びつくことでランクがあがり、ペルソナの経験値を獲得したり、最高位まで行くとコミュマスターとなり、隠しペルソナを手に入れることができる。
 また、しばらく話しかけなかったり、約束を破ったりするとリバースと呼ばれる状態になる。リバースになったらすぐ仲直りにすれば、元に戻る。
 リバースになってからしばらくするとブロークン(女子のみ)になり、そのアルカナのペルソナが発動できなくなる。
 このコミュはだいぶシビアですべてのコミュをマスターには計画的実行しないといけない。好感度の上げ方やコミュにするタイミングが必要となる。
 なお、無印ペルソナ3ではどうやっても無理なので、fesを購入することを勧める。(何かと文句言われてるけど)
 
 ◇ 合体システムの復活
 
 ペルソナ2でなくなった合体システムが復活した。ただし異聞録のスペルカードとは違い、ペルソナ同士を合体させるものである。女神転生系のゲームシステムに近い。
 異聞録・ペルソナ2ではランクによってペルソナが成長していたが、今作ではペルソナも戦闘で経験値を獲得しレベルアップする。ペルソナの能力値が、主人公の能力に直結している。ペルソナのレベル上げには主人公の経験値よりも必要となるために、必然的にペルソナ合体させて他のペルソナを手に入れるのが主流となる。
 ペルソナ合体で魔法継承できる。魔法継承の選択が、ペルソナ3のやりこみ要素のひとつと言える。
 合体するペルソナによって、特別なペルソナを合体させることができる。
 ペルソナ全書と呼ばれるペルソナを登録させるシステムがあり、登録したペルソナを買い取ることができる。
 ペルソナ合体後、「受胎」と呼ばれる現象が発生することがあり、習得スキルを全て覚えた際に特別なアイテムを入手できる。 また、ギリギリまで経験値を稼がせ、ペルソナ全書に登録して、無限出産させることが可能となる。(カネはかかる)
 
 ◇ シャッフルタイム
 
 ペルソナは戦闘後、シャッフルタイムと呼ばれるミニゲームで獲得する。ワンド(棍棒)のカードは経験値増加あるいはペルソナの能力値上昇、カップ(杯)はHP回復、ソード(剣)は武器入手、ペンタクル(金貨)はお金入手できる。ダブルアップもある。
 
 ◇ 影時間
 
 ペルソナ3の物語のキーとなる影時間。影時間とは一日と一日の狭間に存在している隠された時間であり、シャドウはその影時間の住人である。
 影時間が訪れると、普通の人々は人の姿を保てず棺の形をしたオブジェと化し、その間の記憶を失ってしまう(これを「象徴化」と呼ぶ)。
 
 ◇ タルタロス(ダンジョンシステム)
 
 ペルソナ3に登場するダンジョンは影時間に現れるタルタロスと呼ばれる巨大な塔のみである。(小さなダンジョンもあるが、探索するものではない)
 タルタロスは入る度にいくつかのエリアに分けられた、構造の変わるランダム生成ダンジョンとなっている。トルネコの大冒険シレンのようなものだが、途中で中ボスが出てきたり、階段で封鎖されていたりしている。その場合、日付の経過によって、その封鎖が解かれ、次のエリアへといくことができる。
 なお、しばらくその階にいると、デスと呼ばれるシャドウと戦える。しかし、デスはかなりの強敵なので、無理に戦わない方が良いだろう。(レベルアップするプレイヤーに対して、上の階に行かせるための処置だろう)
 
 ◇ 時間と日付
 
 今作では日付の概念が取り入れられた。
 平日は通学し、放課後や休日の昼間は街を自由に移動することができる。これにより日常生活がリアルに表されている。
 朝→昼→放課後(夕方)→夜→影時間→深夜の流れとなっている。
 自由に行動できるのは昼(休日)、放課後、夜、のみ。この間、お店に行ったりやステータスのアップやコミュの育成をする。初回プレイはステータスのアップに力を注いだ方が良い。
 また、新月時、半月、その前の日は受胎する確率が高いので、ペルソナの合体もこのときが狙い目である。
 
 ◇ 戦闘
 
 今作は「シャドウ」と呼ばれる怪物と戦う。戦闘で攻撃対象をクリティッカル、または敵の弱点でダウンさせると連続で行動できる。これを「ワンモアプレス」と呼ぶ。しかし、逆にダウンさせられることもあるので、敵味方ともに弱点を攻めることが戦闘の重要な鍵となっている。
 敵全員をダウンさせると総攻撃(フルボッコ)を仕掛けることができ、敵全体に無条件で大ダメージを与えることができる。しかし、ダウンから起き上がることになるので、わざと無視することのも戦略に一つである。
 
 なお、仲間はAI行動であり、プレイヤーは戦略に沿った命令を出さないといけない。また、アナライズしないと、仲間は弱点を攻撃してくれないので注意。
 しばらくシャドウと戦うと疲労となり、ステータスがダウンする。最悪の場合、風邪となり、不調の状態でシャドウと戦わないといけない。逆に、睡眠をきちんと取ったり、トイレに行くことで絶好調になり、最高の状態でシャドウと戦うこともできる。
 
 今までのシリーズはパーティの全滅がゲームオーバーだったが、今作は主人公が倒れるとゲームオーバーとなる。かなりシビアな戦いとなっている。
 
 ◇ クエスト(エリザベスの依頼)
 
 ベルベットルームにいるエリザベスから依頼と呼ばれるおつかいを頼まれる。ダンジョンに現れる敵からドロップするアイテムを集めたり、お店に売っているアイテムを手にしたり、特定ペルソナの魔法所持やレベルアップなどもある。
 また、エリザベスとのデートができる。しかし、無印ペルソナ3にはないイベントなので、fesを購入することを強く勧める。
 
 ◇ 総評
 
 ペルソナ3はゲームシステムから見て、キャラゲーと言われている。個性豊かなサブキャラクターと話せるコミュシステムやストーリーが、そうさせているのだろう。どちらかというとシナリオで勝負しているゲームである。(ペルソナを交代させるのが主人公のみで仲間は交代できないのも、ゲームシステムが為せる個性とも言える)
 
 戦闘システムは今までのシリーズよりもかなりスマートになったので、戦闘を目的とした方には少々物足りないかもしれない。しかしシンプルな分だけ、難易度もそれなりに高い。特にfesに付属させれたhardをクリアするのは骨が折れるだろう。
 しかしながら、パーティの必要性は皆無となっており、事実上、主人公だけでクリアできる。絆をテーマにしながらも、スタンドプレイでクリアできる矛盾はなんとも言えない。
 
 戦闘に反映する隠し要素が少なく物足りなさを感じる人も多い。だが、全体的に長いストーリーで何時間もプレイできるので、隠し要素がなくてもいいと思った方が多いはずだ。(fesの後日談はペルソナシリーズの特有の隠し要素であったが、逆に不評を売ってしまった)
 また、引き継ぎプレイで、コミュをマスタリングする人もいたはずだ。これがペルソナ3のやりこみ要素だったといえるだろう。
 引継ぎはコミュの持ち越しができず、主人公のレベルとアイテムの持越しができる。個人的には逆にして欲しかったのが本音である。
 
 ◇ 大総評
 
 ペルソナシリーズのゲームシステムから見て、個人的な評価は、
 ペルソナ2>女神異聞録ペルソナ>ペルソナ3
 となります。
 
 シナリオだと、
 ペルソナ2>ペルソナ3=女神異聞録ペルソナ
 です。
 
 音楽とグラフィック、キャラクターだと、
 ペルソナ3>ペルソナ2>女神異聞録ペルソナ となります。
 
 ペルソナシリーズに共通しているのは、ゲームシステムが前作とまったく違うことです。
 
 今まで予備知識がまったくない状態で、真っ白な脳にマップを描いていたことに楽しみに覚えていました。しかし、ペルソナ4の情報を集めるかぎり、ペルソナ3と同じテイスト、同じゲームシステム(少しは改良されています)になっています。ペルソナ3とペルソナ4は独立して欲しかった、まったく違うゲームシステムで挑んでほしかったのが本音というところです。ペルソナ2 罪ペルソナ2 罰 通常版のように、ゲームシステムは据え置きで後は独立したものと考えて購入します。
  
 ――戦闘をスマートさせて、ゲーム性をシンプルに高めたペルソナシリーズ。頭を使った戦略性が必要となったが、ペルソナ3に入ってからは戦闘に反映するやりこみがなくなってきた。ペルソナ4では戦闘に反映するやりこみを期待するところだ。
 
 ペルソナ4はシナリオや音楽、グラフィックで勝負してくるので、それらに期待しています。ゲーム性はあくまで二の次程度です。
 さて、シナリオの話もしたいですが、もう疲れました。ペルソナはセカイ系の話ばかりなので、ライトノベル派の人は好むゲームだと思います。シナリオの話はペルソナ4攻略後にします。
(ちなみに一万二千文字も書きました。バカか)
 
ペルソナ4
ペルソナ4
おすすめ平均
starsなつやすみの一品
starsペルソナに眠れない日が来る
starsみんな準備はいいか?
stars有給取りました!
stars一転二転する推理劇が楽しみです

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 それでは、二、三週間後、会いましょう。
 
 ※ 追記、ペルソナ4 アリスで検索されている方へ。ちゃんと出てきますから安心してください。

 ※ おまけ
 
 ペルソナユーザーの方もそうじゃない方も目黒氏が手がけたゲーム音楽だけは手に取ってみてください。
 
 

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 アニメのペルソナの方も面白かったので見直しそうかと思います。
 
 
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*1:『色んなキャラクターに憑依させることができる(一部特別なキャラクターにしか憑依できないペルソナもある)、なお3は主人公のみ、主人公の力がペルソナに依存するって言っても良い』

*2:この交渉もペルソナシリーズの独特のシステムであったが、ペルソナ3はこの交渉はなくなった。それは相手がシャドウという悪魔ではない存在ということが大きい。

*3:イゴールもシリーズごとに色々と趣向を変えてくるので、彼にも注目すべきだ。